「税理士、これじゃ食えない!」

今週発売のエコノミストのタイトルです。(正確には、会計士・弁護士も)

駅の売店に並んでいたので、買って読んだ感想について記載したいと思います。
(予算について記載する予定でしたが、自身の業界の特集でしたので)

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税理士の仕事はなくなり、生き残れない・・

表紙にもあるとおり、
このままでは税理士の仕事はなくなり、生き残れないという内容です。

2002年改正の税理士法による税理士法人制度の創設や、広告規制の撤廃に伴う競争が一因で、生き残りの成功事例として、規模の拡大等が紹介されています。

ただ、私にとっては目新しい内容の記事は特になく、
慌てることもなければ、今後について悲観することもありません。

今に始まった話ではありませんし、
環境の変化や競争は、税理士業界に限らず、全ての業界に起こり得る話だからです。

 

「生き残れない」要因は他にも・・

なお、生き残れない要因としては、記事では触れていませんでした(触れていなかったと記憶しています)が、IT化や人工知能の発達による影響も大きいと思います。

過去にも、会計ソフトの普及で会計事務所の職員数は減っています。

現在では、freeeやMFクラウドなどの会計ソフトが、
オンライン経由で自動的に記帳できるようになって久しいですし、

人工知能が2045年には人間の脳を上回る、といった人工知能の進化に関するニュースは、1年ほど前から毎日のように目にするような状況です。

これまでの会計事務所の業務が、
「機械」にとって代わられる流れは変えようがないでしょう。

 

『確実に来る未来』 であり、『既に起こった未来』 ということです。

 

一般的な会計事務所で行っている記帳代行や税務申告といった業務は、
10年後、いや5年後には既にないかもしれません・・。

 

生き残りに重要なのは・・

また、記事には生き残りの事例として規模の拡大が取り上げられていましたが、
拡大で生き残れるのは、総合型の事務所では最終的にトップ5程度では、
と勝手に予想しています。

それよりも、時代の変化に柔軟に対応することが重要であり、
安易な規模の拡大はその足かせになりかねません。
日本の電機業界の状況を見れば明らかなことと思います。

偉そうなことをいう私も、自分の仕事が今すぐ無くなっては困る状況に違いありません。

しかし、少なくとも、将来的には無くなっても大丈夫なように、
税理士や会計事務所の枠にとらわれず、自身の業務領域を変化に合わせるとともに、
サービスの価値を高めていくつもりです。