2020年には500億のモノがインターネットにつながる。
人工知能(AI)、ウェアラブルと並び、世の中の産業構造に大きな影響を与えそうなIoTのことです。
“IoTとはInternet of Thingsの略でモノのインターネット”
このように書かれたを記事をよく目にしますが、これだけではよくわかりませんね。
具体的には、エアコンやお風呂がインターネットに繋がるケース等が挙げられています。
帰路につくと、その情報がスマートフォンを通じて、自宅のエアコンやお風呂に発信され、到着する頃には部屋が暖まっていたり、すぐにお風呂に入れる状態になっていたり・・。
身の回りのモノがオンラインでつながることで、「キー」となる行動をもとに、先回りしてお世話をしてくれる世界が実現されるようです。便利で面白そうですが、ちょっと怖い気もしますね!?
そんな便利なIoT化は、私たちの身の回りだけのものではありません。
「建機」もIoT化
今週発売の日経ビジネスでは、「コマツの再攻」と題し、建設機械大手コマツにおける建機のIoT化について紹介されていました。
機需要がピークの1/5までに減少した現状を打破するための「スマートコンストラクション」という新しい取り組みです。
コマツといえば、IoT化の先駆け的な存在で、1998年にシステム化された「コムトラックス」が注目を集めていました。
納入した建機にGPSや通信システムを装備することで、建機の状態や稼働状況を把握し、需要動向などを予測するためのシステムです。
新興国の資源需要もあり一時もてはやされていたように記憶していますが、近年の中国を中心とした建機の需要減で厳しい状況に陥っていたようです。
そんななか開発されたのが、2015年2月からサービス提供されているスマートコンストラクションです。
これまでのコムトラックスが、需要予測といった自社での活用に視点を置いたシステムだったのに対し、スマートコンストラクションは、顧客が稼ぐプロセスに関与するシステムとのこと。
測量データや設計仕様など様々データを建機に取り込むことで、熟練した技術が求められていた作業を、新人でもこなせてしまうとのことです。
建機を、建機単体としてではなく、顧客の作業効率化のための情報化によって付加価値を高めようということですね。
「IoTは製造業のサービス業化」といわれるのがよくわかります。
サービス業のIoT化は?
このようにIoT化は、物などの製造業が中心で、サービス業については今のところ聞いたことがありません。(私が知らないだけかもしれませんが)
形式的には、物にセンサーをつけ、センサーで得られた情報とネットワークを通じ集められた情報を処理し、ネットワーク経由でアウトプットする、というのが一般的だと理解しています。
よって、物・センサー・ネットワーク・情報処理装置という4つの前提条件をクリアできる電気製品が中心になると思いますが、サービス業のIoT化というのはあるのでしょうか。
また、会計事務所のサービスのIoT化とは・・。
経済産業省は、製造現場でのIoTを実現するための基本ソフトの育成に乗り出すとのこと。IoT化の流れはますます加速しそうです。
サービス業、そして会計事務所にとってのIoT化についての情報収集を進め(情報があれば)、また改めてこれをテーマに書きたいと思います。